|
昨年暮れの12月3日、わが家に第1子となる長女(冨夢)が誕生しました。その日、私はずっと妻の傍らにいて、全力でお産と向き合う妻に励ましの言葉をかけ、その背中をさすり続けました。そしておとずれた誕生の瞬間、私の内から溢れ出す感動は、これまでに経験したことがないほど清々しく、とても穏やかで安らぎのあるものでした。「生まれてきてくれてありがとう」、「この子を産んでくれてありがとう」、目の前にいる妻子に自然に感謝の思いでいっぱいになりました。
私たち夫婦は、妻の願いであった夫婦ともに支え合い、力を合わせて行う出産を、妊娠初期の頃から選択していました。それでも最初の頃は、妻の体調の変化に心が行き届かず、支えるどころの話ではありませんでした。まだまだ理解が足りないという反省から、私は妻が通う定期健診に毎回付き添うようになりました。そして健診の度に、少しずつ大きくなっていくわが子の成長を見守りながら、妻と一緒に産婦人科医師や助産師の先生方から話を聴き、妊娠中の生活や出産の備えを学んでいきました。
こうして少しずつ夫の役割を認識し、妻の体調の変化も理解できるようになり、これまでほとんど妻に任せ切っていた家事にも協力するようになりました。また時には、運動を兼ねて一緒に散歩に出掛けたり、買い物に出掛けたり、本を読んだり音楽を聴いたりと、お腹の子も含めた家族3人で過ごす時間を多く持つように心掛けました。妊娠中期頃からは妻のお腹で胎動を感じられるようになり、生命の神秘さを強く実感しました。そして妻のお腹にいるわが子に向かって積極的に声を掛け始めました。「おはよう」「こんにちは」「こんばんは」「行ってきます」「ただいま」といった挨拶や、他にも「神の子さん、今日も元気でしたか?」といった問いかけを思いつくままに行いました。
そしていよいよ妊娠後期、間もなく臨月を迎える頃になり、妻のお腹をマッサージしながら今度は「安産で生まれてきてね」と、母子の健康を祈りながら声を掛けました。予定日まで1週間と迫った日の深夜、妻が急に痛み始めました。陣痛の始まりなのか半信半疑のまま、妻の腰や背中をさすり経過をみました。明くる日は急遽休暇を頂戴し、一日妻に寄り添って様子をみることにしました。
その後、夕方まで大きな変化もなく過ぎましたが、夜が深まるにつれて急に痛みの間隔が早くなってきました。いよいよかと本格的な陣痛の始まりを感じました。冷静を保つように心の中で祈りながら、陣痛の合間をみて入院準備を整えていきました。出産場所の助産院からは事前の確認事項で「本格的にお産が始まったら来てください」と言われていました。そのため、少し我慢して様子を見ていましたが、私は今にも産まれるのではないかとハラハラしました。
そのうち、ますます陣痛の間隔が早くなってきました。そして一度診察を受けたいという妻の希望もあったので、妻の体を支えながら助産院に向かうことにしました。それでも受診の結果は、お産が始まる少し手前ということでした。助産師さんからは、自宅に戻ってもう少し様子を見るように言われました。その時の妻は行ったり来たりと移動だけでも大変だったと思います。思い出す度に本当によく辛抱してくれたと頭が下がる思いです。その後、もう一度助産院へ向かい冒頭でお話しましたように、無事に長女が誕生いたしました。
長女は、生まれてからというもの元気にすくすくと成長しており、最近では笑顔も多く見られるようになってきました。妻も振り返って「いいお産だった」と喜んでいました。本当にただただ有り難く感謝しております。また、現在取り組んでいる子育ては、時間を有効活用するための訓練にもなると思い、妻とともに明るく楽しく励んでいます。今後も夫婦仲良く家族円満に生活していきたいと思います。最後に、私を育ててくださった両親に心から感謝いたします。ありがとうございます。
|