今月の講義体験談エッセイネットワークインフォメーション|メールで相談室|ブログ

 プロフィール

  私は平成9年に結婚し、長男(小4)、長女(小2)、次女(幼稚園年中)と、神様から3人の子宝を授かり、それぞれすくすく元気に育ってくれています。
  長男は初産(ういざん)ということで、大阪にある実家近くの病院での出産でした。誕生して数日後、お休みを頂き、妻と長男に会いに行きました。初産で妻は相当大変だったようです。長男は、出産後に担当の看護師さんから「ゴン太くん」と名付けられるほど泣き声が大きく、手がかかったとのことです。
  長女の出産は2度目ということで、妻の希望もあり勤務先である生長の家総本山から車で1時間弱の病院で出産に臨みました。陣痛が始まったので身重の妻と小さい長男を車に乗せて病院に向かいました。車中で妻は苦しそうでしたが、どうすることも出来ず、ただただハンドルを握るだけでした。病院に着いて12分、カーテンで仕切られた隣の分娩室から「オギャー」と元気な泣き声が聞こえてきました。ドラマのように廊下で待ちくたびれる父親像のイメージがあった私にとってはあっけないものでした。長女は赤ちゃんの頃から歌が好きで、言葉を発するより歌う方が先でした。
  次女の出産は長女と同じ病院でしたが夜中でした。陣痛の始まった妻と寝ている子供2人と共にタクシーに乗って病院に行きました。子供達を病院の待合室で寝かせている間に、無事出産となりました。早朝、子供達を連れて一旦家に帰り、妻の着替えなどの身の回り品を鞄に詰めて病院にまた向かいました。新生児室には、次女のほかに3人の赤ちゃんが並んで寝ていました。うちの出産の後、同じ日に3人生まれたようです。まるで四つ子のようでした。
  母親には及ばないまでも、私は父親としてどの子のことも赤ちゃんの頃から同じように覚えており、同じように愛情を注ぎ、またどの子も生まれてからずっと同じ接し方をしているつもりでした。しかし先日、愛情のかけ方について考えさせられる出来事が起こりました。

  1月末、長男に初めての“通信教育の教材セット”が届きました。ちょうど同じ頃、誕生日を迎えた次女はプレゼントをもらったばかりでしたので、長女だけ何ももらえないことになってしまいました。その寂しさを紛らすかのように、長女はピアノに興味を持つようになり、昼とも夜ともなく弾くのでした。夜にピアノを弾くのは、近所迷惑になるし、皆で観ているテレビの音が聞こえないため、ついつい「うるさいから止めなさい!」と頭ごなしに怒鳴ってしまいました。どちらかというと感情を表に出さず中に溜め込むタイプの長女は、それから何日か一家団欒時も子供部屋で過ごすようになりました。長女が「私なんか居なくてもいい」というようなことを言っていた、と妻から聞いたとき、寂しさに気づいてやれなかった自分を恥ずかしく思いました。

  妻の勧めもあり、休みの日を利用して長女と2人で出かけることにしました。思えば2人だけで出かけるのは久しぶりのことです。買い物やゲームなどをした帰り、古本屋でピアノレッスン用に「となりのトトロ」などが載っているスタジオジブリの楽譜集を買ってあげました。真っ暗な帰り道、薄暗い車のルームライトを点けて、まだ読めない楽譜を楽しそうに眺める長女の姿が印象的でした。
  それから長女は、元気を取り戻しました。ピアノの練習も楽しそうです。この原稿を書いているまさに今日、授業参観の中でクラスメイト2人と共にピアノを弾くことになっています。思えばこの日のために一所懸命、練習していたのかとも思います。私は残念ながら授業参観には行けませんが、妻が行ってくれます。長女が帰って来たら、いっぱい話を聞いてあげようと思っています。また、3月からは近くのピアノ教室に通うことも決まりました。益々練習に熱が入っている長女に、夜でも練習出来るようにヘッドフォンをプレゼントしてあげようと思っています。

(平成21年2月20日記)

 
++解説++

今月の講義体験談エッセイネットワークインフォメーション|メールで相談室|ブログ