今月の講義体験談エッセイネットワークインフォメーション|メールで相談室|ブログ

 プロフィール

 長男の龍一郎は2歳になってもあまり言葉が出ませんでした。近所の同年齢の子どもや、保育園の同じクラスの友達が上手に、スラスラとしゃべる姿を見ると、何か焦る気持ちがわいて来ました。保育園に迎えに行くと、いつも一人で遊んでいます。そして、あまり人と視線を合わせることもできませんでした。
  自閉症は発達障害の一つといわれています。自閉症の特徴には個人差がありますが、言葉の発達の遅れ、対人関係の困難さ、こだわりの行動などがあげられます。我が子を見てみると、それらの特徴にあてはまります。もしかすると、自閉症では?――そんなことを考えるようになりました。
  ただ、夫婦ともに忙しいこともあって、医者に連れて行くことはせず、しばらく様子をみることにしました。しかし、長男の行動のどれもが自閉症児の行動に当てはまるように見えるのです。私は口にこそ出しませんでしたが、「これから長男に対してどのように接していけばよいのだろうか」と不安でなりませんでした。

  生長の家では、「この世界は心で思うことが実現する」という心の法則を説いています。 私は、生長の家の教えに照らして、「子どもが自閉症であるかどうかが分からない段階から、勝手に悪い方に考え心配していてはいけない」と反省しました。 そして、心配するかわりに、「我が子が元気に話をする姿」を神想観の際に心の中で思い描くようにしました。加えて、子どもと話すときは腰をかがめて、子どもと目線を合わせるように心がけるようにしました。

  それから数か月が経ちました。現在では、長男の様子にずいぶんと変化が生まれてきました。こちらの話を繰り返すだけではなく、会話が少しずつできるようになってきました。また、食事前には「ありがとうございます、ありがとうございます・・・」と合掌して真剣に祈ることが、習慣になりました。合掌する長男の小さな手を見るにつけ、驚きと感動を禁じ得ません。さらに、私の茶碗を指さして、「誰のご飯ですか」と問いかけると、「パパの」と答えてくれます。同様に、妻の茶碗を指さすと「ママの」、自分の茶碗には「龍ちゃんの」と答えてくれるようになりました。
  保育園に迎えに行くと、いつも「パパ、パパ!」と大きな声を出して飛んで来てくれます。いつのまにか、我が子の自閉症の影はどこかへ消えてしまったのでした。

(平成21年4月28日記)


感想はこちらへ ブログ「壮年の息吹」
 

++解説++

今月の講義体験談エッセイネットワークインフォメーション|メールで相談室|ブログ