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プロフィール

 昨年の年末のことです。社会人1年生の長女が取引先の会社の方々に思いを込めながら年賀状を書いていました。

長女:「お父さん、取引先の方々に出すんだけれど、どんなことを書いたらいいのかな……。」
:「そうだネ、特別なことは書かなくてもいいけど、お世話になっていることへの“感謝の気持ち”を率直に書いたらいいんじゃないの。」
長女:「わかった、そうするネ……。」

 「新年あけましておめでとうございます。 
日頃から大変お世話になりまして、ありがとうございます。
まだまだ寒い日が続きますが、お身体をいとわれて、ご活躍下さいませ。                                           平成14年元旦  黒田 ○○ 」

 見せてくれた年賀状は、短くて何の変哲もない文章でしたが、“優しい子になったな−”ということが率直な実感でした。どちらかと言えばきつい性格(本当はそうでないのですが)の子が、この一年間、営業を通して世の中の荒波にもまれて角張ったものが少なくなっていったのです。その結果、周りの人々に感謝の言葉を素直に言えるような子に育ってくれたことは、親として涙が出る程嬉しい思いをしたものでした。

ピンチがチャンス

 今でこそ、明るく仕事に取り組んでいますが、長女の就職活動は困難を極めました。本人の希望職種は事務職で、受ける会社の悉くが不採用となりました。娘は悲嘆にくれました。

長女:「もうイヤになったヨ。これからどうしたらいいんだろう。」
:「大丈夫!」お前に相応しい仕事が必ずあるから。信じて待ったらいいヨ。」
長女:「わかった。」(本当はよく解らないという表情でしたが・・・)

 程なくして、学校推薦で会社を受けることになりました。しかし、その会社の職種は営業職であったため、本人は意に添わないまま採用試験を受けましましたが、結果は不採用でした。

:「お父さん、どうする?」
:「大丈夫だよ!」必ずいい仕事が見つかると、決めようヨ!」
:「そうだネ、決めよう!」

 長女に最も相応しい仕事が必ずあると、「決める」と不思議なことが起きました。不採用となった会社から、再度、採用試験をするからとの通知がありました。早速受けたところ、これまた不思議なことに、本人“たった一人”の採用試験だったそうです。(この会社は娘を是非採用したいということで、受験の機会を与えたとの後日談を聞きました。)ありがたいことに無事採用されたのです。それも、この会社は今まで受験した中では一番大手の企業でした。

 就職して数ヶ月経ったある日……。

長女:「お父さん、今度、営業成績がいいということで、沖縄旅行のプレゼントをもらったんだヨ。」
:「それはオメデトウ、よかったネ。」

 沖縄旅行のプレゼントをいただいたその数ヶ月後のこと。

長女:「お父さん、今度は“全国トップセールス”の表彰を受けることなったんだヨ。
:「それはすごいネ。」
                                        
 何事もそうなのでしょうが、一時期、意に添わない環境にあっても、精一杯の努力をしていると、事態は必ず陽転するものです。娘の嬉しそうな顔がそのことを物語っていました。こんなすごいことを成し遂げるこの子は私達の子ではない、神様からの預かりものなんだと再確認した次第です。
(12月21日記)

イラストレーション 小関隆史

++解説++

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