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田中尚講師

 プロフィール



 

家庭の中心として

  前の職場で働いていた時の話です。
  私はほぼ毎日、子供が寝ている時間に帰宅していました。食後に、妻から二人の娘のことや、近所の出来事など、その日の様子を聞くのを楽しみにしていました。 ある日のこと。長女が寝付くときに、「自分は両親から愛されていない。妹ばかり可愛がって、自分はいつも寂しく我慢している。みんなが寝ている間に、こっそり家を出て行こうと思っているんだ!」と言って、大泣きしたというのです。
 
  もちろん、親として差別しているつもりはまったくなく、むしろ何事も、“お姉ちゃんが先”と順番を守らせるようにして、長女をたてているつもりでした。また、長女は聞き分けが良く、親に甘えに来るのもいつも次女が先で、長女は少し遠慮がちに後で来るのがほとんどでしたので、私たち夫婦にとってはかなりショックな言葉でした。

  それからというもの、私は子供たちと接する時間を意識的に持つようにしました。我が家の場合、専業主婦の妻と比べて、私が子供たちと接する時間は圧倒的に短いこともあり、思案した結果、朝食の時に視ていたテレビのニュースを視るのをやめ、子供と話すようにしました。
  「昨日は何があったの」「お父さんはこんなことがあったんだよ」など、たわいもない会話かもしれませんが、会話することで長女は自分の方に親の関心が向いたことに、満足げな様子でした。
  また、早く帰った日は、寝る前に図書館で借りてきた本を添い寝しながら読んであげるようにしました。元々、本を読むことが好きな長女は、気持ちよく眠りに就くようになりました。

  現在、長女は小学1年生、次女は4田中家の楽しい一コマ歳となり、生命学園にも通い、すくすくと育っています。これから子供たちは夏休みに入ります。接する機会がいつもより多くなりますので、何気ない日常の一コマを、“二度と戻らない貴重な一瞬”として感謝するとともに親の方から声をかけるように心掛けていきたいと思っています。
 

(平成22年7月10日記)


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