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●≪解説≫ 

 
私が子供に「転校して良いよ」と言ったのは、子供には逃げ道も必要だと思ったからです。子供は親が頑張れと言えば頑張ります。しかし親も理解できない荒れた学校にいる子供に無責任に「頑張れ」と私は言えませんでした。また転校も問題解決の 一つの方法だと私は思います。

 いじめの問題は、簡単に「誰が悪い、誰の責任だ」と言えないところがあります。よく「今の教師には権威が無い」と言いますが、それを奪ったのは誰かと言うと、自分の子供 の都合を最優先に考える父兄のエゴがあります。親の問題がそのまま子供に出ているのです。
 また教育現場に政治を持ち込んだ組合の存在や、子供と向き合えない教師達を教育する機関の欠如など教育に関する問題は複合しています。しかし何がどうあれ多くの子供達 が学校で不合理ないじめに苦しんでいるのは確かです。
 「子供を見ると将来に国がどうなるか分かる」という言葉があります。この状態にある学校で子供達はどのように育っていくのでしょうか。また私たちはその解決のためにどの様にしていけばよいのでしょうか。大きな問題ですから、これはこれからも「父親教室」で取り組んでいきたい課題だと思っています。

 さてこのような問題があると親としても毎日落ち着けません。また時として仕事が忙しいときに問題が集中して起きてしまいます。そのときには焦らず、自分だけで問題を抱え込まないことが大切です。具体的には神様に問題の解決を択す祈りをしながら、先生や他の父兄と 色々相談し解決のために実際行動を起こすのです。
 私は毎日の神想観で「相手を善人とみて一切を赦す」祈りを続けていました。妻は「学校を祝福する祈り」として学校の先生やクラスの児童の名前を紙に書き、聖経 『甘露の法雨』を読誦しました。そして 父親として出来るだけ学校に様子を見に行くようにしたり、子供達と朝夕すれ違うときは大きな声で挨拶をしたりしていました。
 そのうち不思議な形で同じ東京で希望していた現在の場所への転居が決まり、8ヵ月で転校することになったのです。

 現在私の子供は前の学校で色々と経験したためちょっぴり強くなったようです。私も大抵は信頼し細かいことでは注意をしないようにしています。しかし悪いことをしたときはきちんと叱り、対処します。時には先生に告げたり、相手の親から注意して貰っています。
 
 先日、息子が先生に怒られて、しょげて帰ってきました。聞くと公園で遊んでいると、友達が拾ったライターで落ち葉に火をつけ、少し燃え広がったそうです。そのためその場にいたみんなでおしっこをかけ たり、足を使って、必死になって火を消したそうです。それを近所の方が見ていて小学校に通報したのです。私は息子に拳固を食らわせて叱った後、妻が息子をしっかりと抱きしめ話しをじっくりと聞いてあげると、息子なりに 友達が火をつける のを一度はとめたことが判りました。
「火事になったら大変と思った。お父さんに怒られると思った。けどとめられなかった・・」
と言っていました。
 このように、ふざけて何かハメを外そうとしたとき、お父さんに怒られるかもしれないと心に浮かぶ事を私は悪くないと思っています。私もそうでしたが、子供にとって父親は自分の行動の抑止力になると思います。また母親は何があっても守ってくれ る、見捨てないでくれる存在であると子供が思えることも大切なことだと思います。
 この「夫婦が協力して、それぞれの役割を果たすこと」が子育ての原点だと思います。その基本があれば問題の解決は難しくありません。夫婦で子育てをする大切さについて生長の家総裁・谷口清超先生は次のようにお説き下さっています。

 <<人生もまたこのような芸術創作と同じですから、相手の美点を 見て、それを賛嘆し、感謝し、見つめていると、相手はいつのまにかすばらしく生長し、それにつれて自分も内在の神性・仏性を、いくらでも現わし出すことになる。こちらの感謝の心が相手の感謝する心を呼び出すのです。
 こうしてお互いが相手から補われつつ暮らしていく。しかもこちらの心を相手が映し出していてくれる。前者を「相補性の原理」といい、後者を「観世音菩薩の原理」と呼ぶこともありますが、この二つの原理を兼ね備えているのが夫婦であり、父母でありますから、この二人が仲良く助け合って暮らすのが当然です。そうすることによってのみ、よりすぐれた子供を生み育てることが出来ます。
                     『父と母のために』 105頁>>

 さて、悪さをした子供が先日遊びに来ました。息子はそれからも色々あり、その子をちょっと敬遠しているようでしたが私は、
「あの子はちゃんとお父さんには挨拶したよ、よい面もあるじゃないか。悪いことをしそうなときはきちんと言えばよいし、お前と遊びたいみたいだから、一緒に仲良く遊んでおいで」
と言い送り出しました。
 息子は安心した顔をして近所の公園に駆けていきました。そして夕方に、
「またあいつが悪いことをした。」
となんだか怒って帰ってきました。大したことではないので笑って迎えてやりました。その子は寂しがり屋なので目立ちたいだけのようです。息子は翌日 はケロッとしてまた一緒に遊んでいました。
 娘もマイペースで元気にやっています。

※いじめについてのご相談は「メールで相談室」にて受け付けます。相談内容についての秘密は遵守しますので安心してご相談下さい。

                                                      (平成18年10月30日記)

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