WEB版誌友会

2015.08「いつもより、朝早く起きてみる」

2015年9月8日  

2015.08

テキスト
谷口純子先生著  『白鳩』普及誌No.65
谷口雅春先生著  『新版 栄える生活365章』
『新版 詳説 神想観』

今年の夏も猛暑が続いていますが、早朝の時間はとても爽やかで気持ちが良いものです。
早起きの習慣は体のためにも良いと言われていますが、あなたは、早朝の時間をどのように過ごしていますか。
今月のテーマは「いつもより、朝早く起きてみる」です。

 

朝は新生の時

早朝、小鳥のさえずりの声を聞きながら、朝露に濡れて生き生きと育つ野菜や花を見ていると、太陽が沈んで気温が下がり、また朝を迎えるまでの夜の安息の時間は人間だけでなく、植物や動物にとっても、新生(新たに生まれる)のための必要な時として神様が与えて下さっていることが分かります。特に、人間にとっては、前日までの心身の疲れが癒やされ生気が蘇るというだけでなく、新たに生まれるとは、自分自身をいかに自覚するかという「自覚の生まれ変わり」のことを意味します。そのための方法が早朝行う生長の家の座禅的瞑想法である「神想観」です。
人間は肉体であると思うといろいろな迷いが出て来ますが、肉眼の目を閉じ靜かに瞑想することによって、人間の実相は、肉体ではなく、神の霊から生まれた神の子で、霊的実在であるという自覚の転換が行われ、物質の法則に縛られていた人間がその縛りから解放されて自由自在の境地に入ることができるのです。
早朝の清浄な空気に包まれて神の子として新生する朝は、前日までの悩みや葛藤は消え、朝の光の中で家族を含む全ての人やものが神の生命に生かされた神の子として祝福し合っているように感じ、幸福感に満たされます。
このように、朝の時間の使い方によって、一日が充実したものとなり、その積み重ねで人生も大きく変わります。
生長の家では、この朝の爽やかな祝福に満ちた時間に神様の方に心を振り向け神様との一体感を深める神想観をして一日をスタートし、聖経・讃歌・聖典読誦によって真理の理解を深め、家族への礼拝・讃嘆・感謝の言葉で神の子を表現することをお勧めしています。

毎日神想観を続けると、人間の本質(実相)は肉体ではなく、神の無限の智恵、愛、生命が充ち満ちた完全円満な神の子で、周囲の人も、ものも全て神の生命の現れであり、全ては神において一体である。実相において全ては大調和しているのが本来の相(すがた)であるということが分かってきます。人間は神の子の本質(神性・仏性)を表現するためにこの世に生まれ日々、新生しながら神の子の素晴らしさを現していくのです。常に神の御心のままに明るく神の子を表現していくと万事好都合に物事が運び、周囲は大調和し、幸福で充実した豊かな人生を築くことができます。

生長の家創始者・谷口雅春先生はご著書『新版 栄える生活365章』の中で次のようにお説きくださっています。(21~22頁)

毎朝、三十分間を神想観の時間として神と対坐せよ。神を自己の内に招じ、神を自己の指導者とし、神の導きを受けてその日の生活を出発せしめよ。毎朝の、神と偕に坐す三十分間は、決して無駄に失われることなく、神の導きを受けて生活する一日は、常に平安に、憂えなく躓きなく、悦びと感謝に満たされて、何事もスラスラと順潮に事がはこび、健康と繁栄とは結局あなたのものになるに相違ないのである。神を自己の内に招じて、神を顧問として生活が行われるとき、自分自身のすべての物事に対する考え方や観方が異なってくるのである。そして自分自身の考え方が異なって来るとき、“外界の事物”の動きが変わって来るのである。結局“外界の事物”は本当は外界にあるのではなく、自分の心の反映に過ぎなかった事が判ってくるのである。そして、険しき道は平らかとなり、難事は解決し、すべては円滑に事がはこび、調和おのずから備わる事になるのである。

 

心を善なる方向に軌道修正しましょう

また、神想観を毎朝続けると、普段、無意識に働く自動運転(習慣)の心が良い習慣の心に変わります。毎朝、目覚めた直後の(自動運転になっていない)心の状態を生かして、神想観をすると、潜在意識を良い方向、善なる方向に習慣付けることができます。
白鳩会総裁・谷口純子先生は、『白鳩』普及誌No.65 日々わくわく「心の軌道修正」の中で、次のようにお説き下さっています。(9~10頁)

私たちは毎日の一瞬一瞬を、自分の意志によって「こうしよう」と決め、生活していると思っているかもしれない。けれども、ほとんどの時間は自分自身のこれまでの習慣によって、無意識のうちに様々なことを思ったり、行ったりしているのだ。この習慣には、良い習慣もあれば、悪い習慣もある。人生に不幸や悩みが起こるのは、悪い習慣の影響が大きい。人生を好転させたいと思っている人は、普段は自動運転のような状態になっている心を、希望の方向に、善なる方向に意識的に好転する必要がある。
自分では生活を改善したい、こうありたいと願っても、中々思うようにいかないのが現実の生活だ。それは、意識して自分の潜在意識を変えようとの努力あまりなされていないからだ。朝の瞑想は、そのような心の習慣を毎日軌道修正するものだから、人生を有意義に楽しく生きたいと思う人には、是非お勧めしたいことである。

さあ、それでは、神想観を実修してみましょう。
まず、正座、瞑目合掌して、自分を取り巻く全ての人や事やものに感謝し、心を平和にして、「招神歌」(かみよびうた)を唱え、次のごとく(基本的神想観の)念ずる言葉を唱えます。
詳しくは、谷口雅春先生著 『新版 詳説 神想観』(102~112頁)をお読み下さい。

吾れ、今五官の世界を去って実相の世界にいる。
ここがこのまま実相の世界である。
神の無限の智恵の海、神の無限の智恵の海、神の無限の智恵の海、・・・
神の無限の愛の海、神の無限の愛の海、神の無限の愛の海、・・
神の無限の生命の海、神の無限の生命の海、神の無限の生命の海、・・・
神の無限の供給の海、神の無限の供給の海、神の無限の供給の海、・・・
神の無限の悦びの海、神の無限の悦びの海、神の無限の悦びの海、・・・
神の無限の調和の海、神の無限の調和の海、神の無限の調和の海、・・・
この大調和の実相の世界にいて、吾れ神の子として神より無限の生かす力の供給を受けつつあるのである。
神の無限の生かす力、自分の中に流れ入る、流れ入る、流れ入る。・・・
神の無限の生かす力に満たされている、生かされている、満たされている。生かされている。ありがとうございます。ありがとうございます。・・・
もはや、吾れ生くるにあらず、神のいのちここにありて生くるなり。

「光明思念の歌」(みすまるのうた)
この言葉を繰り返し、繰り返し唱えながら、目、耳、鼻、口、皮膚で感じる、五官の世界(現象世界)を去って、神様の創られた完全円満な実相世界に座し、神の無限の智恵、愛、生命、供給、喜び、調和の六つの御徳が自分の内に豊かに、豊に流れ入り給いて、神の無限の生かす力に満たされ、生かされて今ここにいるのであると念じ、単に空気を吸い込むと思わず、神の無限の生かす力を吸う気持ちで静かに静かに空気を吸い込み、吸い込んだ空気を臍下丹田に飲み落とし、一旦息を止め、靜かに息を吐きます。これを念ずる言葉と共に繰り返します。
毎朝、神想観を続けて、心の向きを好転し日時計主義で生活しましょう。それが人生を有意義に楽しく生きる秘訣です。

 

朝の時間を有意義に

主婦にとって、朝はとても忙しいですね。神想観、聖経・聖典読誦の後、朝食の準備、後片付け、洗濯もの干し等。ご主人や子どもさんが起きてこられるまでの、たとえ30分でも早朝のすがすがしい時間を有意義に使いましょう。
勉強、仕事、趣味、その他、健康のために体操や、自然観察をしながら散歩も良いですね。
あなたの神性開発(神の子を表現する)に繋がることを毎日続けると、それが喜びとなり、周囲にも喜びが伝わって、素晴らしい成果となるでしょう。