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WEB版誌友会

2015.12『なぜか惹かれる人の心がけ』

2015年12月5日  

★テキスト    谷口雅宣先生著    『次世代への決断』

谷口純子先生著    『平和のレシピ』

 

 

今年はあなたにとって、どんな年でしたか。

あなたは、自分が人生の主人公で、どのようにでも自分の人生を創り変えることができるということを知っていますか。

生長の家では、人間の本質(実相)は肉体ではなく、神の無限の智恵、愛、生命、供給、喜び、調和の六つの御徳を頂いている完全円満な神の子であると説いています。日々、どんなことを思い(意)、どんな言葉を発し(口)、どんな行い(身)を積み重ねていくか(身・口・意の三業)によって、時事刻々、自分で自分の人生を創っているのです。ですから、毎日の生活と心の持ち方がとても大事です。

今月のテーマは、「なぜか惹かれる人の心がけ」です。

 

人格を磨く人

 

今年のノーベル医学・生理学賞を受賞された、大村 智さんは山梨県韮崎市の出身で農家の跡取り息子でしたが、父親の許しを得て大学に進学し、夜間高校の教師となりました。昼間、働いている生徒が夜も学校に来て、泥と油で汚れた手でエンピツを握り、真剣な眼差しで授業を受けている姿に心を動かされました。自分の生半可な生き方を反省し、大学院に行って勉強をやり直し、地元のワインの発酵を助ける酵母の研究を始め、それから自然界に無数に存在する菌(微生物)の働きに注目しました。何か人の役に立つ仕事がしたいと土中の様々な菌を採取し、その特徴をコツコツと地道に研究し続けました。やがて、アフリカで発生し多くの人の命を奪っていた熱病の病原菌に効く薬をアメリカの製薬会社と提携して開発し、それを安価に提供し、これまで2億人の命が救われたと言うことです。また、大村さんは地元に恩返しがしたいと美術館を創ったり、山梨県の若い人を育てるため私費を投じて「山梨アカデミ-」を設立し、高齢になった今でも、人材の育成に尽くされているそうです。人とのご縁を大切に、人の役に立つことがしたいと地道にコツコツと研究をしてこられた大村さんの人柄は、親しみやすく誰にでも好かれ、とても好感が持てます。

「雰囲気が仕事をする」と言われますが、その人全体から発せられる雰囲気(人格)が、人の心を引きつけ、多くの人に受け入れられて、その人の仕事に協力する人々が集まり、その人の志を成功に導くということです。それは、その人の信念や行動、経験、信仰等の積み重ねによって培われた目に見えない「徳」が人を引きつける力(魅力)となっているからです。

この人格や徳といわれるものは、そう簡単につくられるものではありません。

白鳩会総裁・谷口純子先生はご著書『平和のレシピ』「人格を磨くには」の中で、次のようにお説き下さっています。(33頁)

 

 人格は普段の生活がどうであるかという、小さな行いの積み重ねによって作られていく。人に親切をし、社会のためになることをしようと心がけ、実際にそれを行い、また、すべてのものに感謝する生活を続けていると、やがて人の雰囲気に変化を及ぼし、しだいに高貴な人格が形成されていく。日々の生活をおろそかにしなことが基本である。

このような生活法を「日時計主義」と呼ぶ。日時計主義は人や物事の光明面だけを見る生活だ。人や様々な事柄には“良い面”と“悪い面”がある。そしてほとんどの人の心の傾向は、“悪い面“を心で捉え、文句や非難、否定的な言葉を言いつのることが多い。もちろん、そうでない人もいるが、この傾向は社会に一般化していて、染みついたクセのようになっている。この悪いクセを変えるには、強い意志で物事の明るい面に注目し、善い面をほめたたえ、感謝する生活を実行し、継続していくことが大切だ。

 

私たちは皆、神の子ですから、このように、現象の悪を認めず、神の創られた世界(実相世界)は善一元であることを深く信じて、日常の当たり前の生活の中に、喜び、感謝、感動を見出し、周囲を祝福、礼拝し喜びを表現する生活を積み重ねていけば、内在する神性・仏性が引き出され、魂が向上し周囲に調和の世界を実現することができるのです。そういう生活を続けている人の周囲は、いつも暖かく、愛深い雰囲気に包まれていて、多くの人が引き付けられるのです。

 

日時計主義の生活を実践する人

 

皆さんは、アメリカの児童文学小説『少女ポリアンナ』という本を読まれたことがありますか。

主人公の少女ポリアンナは11歳で孤児になり、叔母の家に預けられます。牧師の父と開拓時代のアメリカで貧しい暮らしを送っていたのですが、その際、心の中に起こる生活上の不足、不満の感情を乗り越えるために、「喜びを発見するゲーム」というのを教えてもらいました。ポリアンナは父の死後も、叔母の家でそれを明るく、懸命に続けていこうとする姿と父を想う少女の切ない気持ち、また、不満を喜びに変えていく、“観の転換”の素晴らしさが見事に描かれています。

ポリアンナは現実の悪を認めないで、次々と喜びを発見し心が明るくなると、素直に感謝・感動の気持ちを表現して周囲の人々に伝え、周囲を感動させ、善一元の世界を実現していくのです。そういうポリアンナの純粋無垢で実相直視の言動は日時計主義の生き方そのままです。

 

自他一体を自覚して四無量心を行じる人

 

また、総裁・谷口雅宣先生はご著書『次世代への決断』の中で、この日時計主義の生き方が物質主義的な生き方から抜け出す道であり、心を豊かにする生き方であることを、次のように、お説き下さっています。(178~179頁)

 

(中略)この日時計主義の生き方をしていれば、「物がほしい」とか「遠くへ行きたい」とか「まだ足りない」とか「不安である」などという一種の精神的饑餓感から解放されます。今の日本には物があふれているのに、そういう“心の貧困”があります。物が多いことで、かえって精神が飢えている-そういう物質主義的な生き方から抜け出す道が生まれてくるのです。価値観の転換が行われて、外から何かを付け加えることで幸福を感じるのではなく、内部の神性を開発することに喜びを見出す。他から奪うことではなく、他に与えることで充足する-そういう新しい人間の生き方が広がっていく。また、そうでなければ人類が“自然と共に伸びる”ことは不可能であり、人類の未来はないと思うのですね。

 

私たちは戦前・戦後に比べれば、はるかに豊かな生活をいていますが、心のどこかに不安や満たされないものを感じて生きているのではないでしょか。その精神的饑餓感を物で満たそうとしても、「心の貧困」は解決しません。

これを解決するには、日時計主義を実践して、日常の当たり前の生活の中に喜び感謝、

感動を見出し、それを周囲に表現していけば、私たちに内在する神性が引き出され開発され、自分も嬉しくなり、周囲に喜びが広がり「物が欲しい」という欲望が制御され、価値観の転換が行われて、外から何かを付け加えなくても心が満たされ、他に与えることで充足する、そういう心豊かなライフスタイルへと転換することができるのです。

 

また、生長の家の『大調和の神示』には、「汝ら、天地一切のものと和解せよ。」と説かれています。天地一切のものとは、人間だけでなく動物も植物も鉱物もエネルギーもすべてのものが神の命、仏の命の表れであり、すべては神の生命において一体であるという大調和の教えです。この大調和の自他一体の真理を自覚し、人間だけでなく地球生命全てのもと調和した生き方、神の無限の愛(仏の四無量心)を行じる人となることが今、求められています。

人間の実相は皆、神の子ですから、他の人の不幸を見たら、苦しみを除き、楽を与えたいと思う「慈悲」の心や、他の喜びを我が喜びとする「喜」の心、執着を放つ愛である「捨」の心は、既に、私達に内在しているのです。

しかし、現代人は、経済優先、人間中心の物質主義的な生き方の中に幸せを求めて生きているため、慈悲喜捨の心の意識が薄れているのです。この生き方では人類は幸福になれません。人間は自然の一部であり、自然界を取り巻くすべてのものと生かし合い支え合って「ムスビの働き」によって生かされているのです。物質的欲望を満たす(他から奪う)生き方ではなく、他に与えることで充足する、そういう精神的向上(慈悲喜捨の四無量心)を目指して生きていかなければなりません。人間の本性である愛(慈悲喜捨の心)を惜しみなく表現する人の周りには、「ムスビの働き」が実現し、いつも太陽のような明るく温かな光に包まれ、幸福の雰囲気で満たされていて多くの人を引きつけるのではないでしょか。

 

今月も『白鳩』12月号(No.69)は、明るく、暖かな雰囲気があって、話しかけたくなる人、魅力的な人の事例を紹介しております。参考になると思いますので是非お読みください。

また、生長の家白鳩誌友会が全国で開催されています。是非、地元の白鳩誌友会にご参加下さい。